国選択無形民俗文化財

撞舞(つくまい)

雨乞い・悪魔払い・五穀豊穣祈願

  茨城県龍ヶ崎市根町 撞舞通りにて
2003年7月27日(日)見学

関東三奇祭  だそうです。
関東で三本の指に入る、奇なる祭。

残りの二つは、「秩父夜祭」と、「野田の津久舞」。
誰がどこで何を基準に選んだのか分からない、関東三奇祭


まずはこの祭の本拠地、八坂神社(龍ヶ崎市上町)を詣でる。

  御祭神 スサノオノミコト


そして境内で「撞舞」のポスター発見。
日時の所を見ると
「平成7年」にマジックで×をつけて
「平成15年」と横に年数を直す、リサイクル技を披露。


「撞舞」は午後4時以降行われるという事前情報を得ていたが
境内で地元の方から驚くべき情報が!

「撞舞が午後5時半、とポスターで言ってるけど
晴れてると、舞う人がまぶしいから、ずれ込むかもしれないよ」


長雨が続いていたが、その日に限って久しぶりに晴れた空の下で言われる。

そして舞が始まったのは、午後6時25分

1時間近くズレたじゃないかー!と怒るわけにはいかない。

  つく柱。 全長約14メートル 

 上に載ってる丸い部分は円座。

 縦の柱は龍、
 横の柱は馬を象徴する。
 (麻糸の房でつくった尻尾が、
 北に下げられている。
 南には
 くつわという金属が下げられている。

 柱全体を、白木綿で覆った後
 片側のみ
紺色の木綿で覆い
 2色になる。

 

  ←柱の下に防護ネット無し

柱の足元は「魯」を組み立てる。

魯の上で「貝原塚おこど囃子」の人達が
笛、太鼓などで囃す。

  
で、こんなことをする。

 ←柱に登る。
 体の上下を逆さにして
 頭から滑り落ちて
 柱の途中で止まる、
 という動きも見せる。

 柱の上の円座に立って
 四方に矢を射る。

   柱から渡された
   ロープに乗って
   こんなワザ→
  

     
           

まぶしかったら無理。 野田の津久舞は夜に行われる。

 ←舞男(アマガエル)

  衣装が唐草模様。
  頭に雨蛙の被り物。

  顔の前に、赤い布を
  下げている。
       


撞舞が終った後、馬が歩いて何やら神事をやっていた。(人の多さに全く見えない)。

何年前から行われていたのかは、はっきりしないが
舞男の被り物に
安政2年(1855)との銘があったので、それ以前からやっていた可能性も、と
はっきりしてないことは確かであった。(古くからやっているということで)

野田の津久舞と、縁があるということで、見に行きました。

『利根川流域のつく舞』 龍ヶ崎市歴史民俗資料館 編集・発行
によると
舞男が、野田の津久舞復活のため、何度か野田に招待されているという。

後は、中世に龍ヶ崎市を治めた城主と、野田のキッコーマン一族の先祖が
同じ美濃土岐氏の一族、という共通項があるが
土岐氏が治めた時代と
撞舞・津久舞の発生時期にズレがあるので
ご先祖繋がりの縁があるかどうかは不明。

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